今では、生活必需品ともなりつつあるスマホ(スマートフォン)。高校生のスマホ所持率も、その数字は年々上がっています。家族にとっても、緊急時の連絡が取りやすい、位置情報が確認できるなどのメリットがありますが、一方で、学業そっちのけでスマホに依存してしまわないか、詐欺被害や犯罪、ネットいじめにあわないかといったことも気になるのではないでしょうか。高校生にとって安心で、しかも費用がおさえられるスマホはどんなスマホか、この記事でお伝えします。
高校生のスマホ利用状況
はじめに、高校生のスマホ利用状況から見ていくことにしましょう。
まず、スマホの所持率です。これについては、国や都をはじめ、さまざまな研究機関や調査機関が調査を実施していますが、いずれも「90%超」という数字が出ています。生徒が100人いるとしたら、持っていない子が数人、ほとんどの高校生が自分のスマホを所持していると考えて差し支えないといっていいでしょう。
次に、どんなことにスマホを利用しているかについてです。
内閣府が公開している「令和2年度青少年のインターネット利用環境実態調査報告書」によると、高校生の利用内容として多いのは、1位が「コミュニケーション(メール、メッセンジャー、ソーシャルメディアなど)」で93.3%、2位が「動画視聴」で89.7%、3位が「音楽視聴」で83.9%、4位が「情報検索」で74.9%、5位が「ゲーム」で74.6%となっています。
これらの用途でスマホを使うのはもはや当たり前のことであるという認識は、保護者側でも持っておいた方がいいかもしれません。
なお、「ゲーム」は男子の方が女子よりも約28%も高く、「ショッピング・オークション」は女子の方が約8%高いといった性別による特徴もあります。
保護者としては「勉強・学習・知育アプリやサービス(言葉、数遊びなど)」に使ってもらいたいと考えるかもしれませんが、こちらは57.5%という結果です。
同調査で高校生のスマホを使ったインターネット利用時間についても確認できます。一番多い利用時間は3~4時間未満で23.4%、次いで5時間以上が22.3%となっています。思った以上に使っているのだなと驚く保護者も多いのではないでしょうか。
高校生のスマホに必要な制限
高校生のスマホの利用状況がわかったところで、使用にあたってどのような制限が必要か、あるいはどのような制限をしたほうがよいかについて考えてみましょう。
第一に挙げたいのが、フィルタリングです。直訳すると「フィルターを通す」という意味になりますが、スマホにおけるフィルタリングとは、保護者が子供のスマホに対して、アクセスできるサイトやダウンロードするアプリをフィルターに通し、不要なもの、社会通念として好ましくないものをはじくことをいいます。
「小中学生ならともかく、高校生になったら本人の判断に任せてもいいのでは?」という声も聞こえてきそうです。しかし、「青少年インターネット環境整備法」という法律により、18歳未満の子供にスマホを持たせる場合、保護者はフィルタリングなどにより子供のスマホを適切に管理することが義務付けられているのです。
もちろん保護者の責任だけを求めるのではなく、販売事業者がフィルタリングの必要性についての説明し、フィルタリングサービスの提供することや、OSや端末のメーカーはフィルタリング設定がしやすい仕様にすることなども法律には定められています。
高校生になれば、ある程度は社会のこともわかってきますし、販売する側も、有害サイトやウイルスへの対策を強化していますが、それでもイタチごっこのような側面もなきにしもあらず。ウイルスの被害はなくなりませんし、高校生に持たせたくないような品がインターネットで購入できてしまう可能性もあります。フィッシングサイトへの誘導、アカウントの乗っ取りなど、大人でも危ない目に遭遇することは皆無ではありません。ワンクリック詐欺が、甚大な被害につながってしまうということもあります。
もうひとつ、現代は、スマホ依存も社会問題としてあります。勉強が手につかないほどスマホを触ってしまうような状況は避けたいものです。その他、保護者に内緒でゲームに課金して家計に影響を及ぼす、ネットでのいじめといったことも起きていますし、何かをしながらスマホを操作する「ながらスマホ」によるトラブルや事故も問題です。
スマホはとても便利なツールですが、多くの危険を抱えたツールでもあるのです。とはいえ、生活の中にスマホの利便性は入りこんできています。これからのIT時代を生きていくためにも、やはりスマホの扱いに慣れておくことは大切なこと。
小中学生ほど細かく厳格にフィルタリングをかける必要はないかもしれませんし、実際にフィルタリングはゆるめに設定しているという保護者もいるようですが、ネット犯罪やトラブルから子供を守れるのは、やはり保護者です。そう考えると、ある程度の管理はしておいたほうが賢明といえます。
具体的には、スマホ依存にならないための利用時間の制限、有料アプリやゲームの課金に対する制限、有害サイトへのアクセスブロックなどです。
制限をかける際には、なぜ必要なのか理由をきちんと説明し、お互いに納得することが大切です。高校生ともなると、保護者の管理をいやがることもあるでしょう。一方的に制限をかけられたのでは、反発したくなることもあるはずです。そうならないためのコミュニケーションは、しっかりとることを心がけていきましょう。
高校生にスマホを持たせるときの注意点
高校生にスマホを持たせるにあたり、保護者として注意しておきたいことがあります。
ひとつは、利用時間です。先ほどの利用状況でもお伝えしたように、1日に5時間以上スマホを利用していると回答した高校生もいます。長時間の利用は、集中力の低下、肩凝り、目の疲れなどの身体的影響を招き、ひどくなると、先ほどお話した「スマホ依存」になる恐れがあります。
「スマホ依存」は病名ではありませんが、一時もスマホを手放すことができず、スマホが手元にないとイライラするなど精神的にスマホに依存している状態をいい、その程度があまりにもひどい場合には、入院治療を必要とすることもあるのです。利用時間をチェックし、必要に応じて制限をかけることは、子供の体のためにも大切なことだといえるでしょう。
長時間の利用が、利用料や通信料に影響することもあります。
いつでも電話やメールができ、調べたいことはすぐに調べられ、動画や音楽も好きなようにダウンロードできますが、それらが全て無料というわけではありません。例えば配信の音楽が1曲250円だとしても、あれもこれもとダウンロードしていては、あっという間に1,000円になり、2,000円になってしまいます。
店先での買い物のように、現金を支払っていればお金の動きが目に見えますが、そうではないので、知らぬ間に金額がかさんで数十万円の請求がきたということも、耳にする話です。
ゲームやアプリの課金も同じことがいえます。クリックひとつで支払いができること、少額でも積み重なれば大金になることは、スマホを持たせる前にしっかりと認識させておくことが大切です。「そんなつもりじゃなかった」「こんなことになるとは思わなかった」と子供がうなだれる前に、保護者としてできることはたくさんあります。
高校生にスマホを持たせる前に決めておきたいルール
不要なトラブル、スマホ依存を回避するためにも、スマホを持たせる前に、お互いに納得できるルールを作っておきましょう。どのようなルールを設けるかはご家庭の教育方針により変わってきますが、できれば次のようなルールを決めておくと安心です。
まずは、スマホの利用時間。これはフィルタリングなどの機能を使って制限することもできますが、そのことも含めてルールを決めておきましょう。例えば平日の利用時間は1時間までで休日は3時間まで、夜は10時になったら電源を切るというように具体的な約束をすることがポイントです。
「10分だけゲーム」と思っても、いざ始めてしまうと、やめるのはなかなか難しいもの。クリアできなければ悔しくて「もう一度!」となりますし、クリアできればできたで「次も!」――ゲームには、そのような中毒性があります。
インターネットも、目的のサイトを見ているうちにおもしろそうなサイトを見つけ、次々に……と、ネットサーフィンにはまって気づいたら数時間ということもよくある話です。
支払いが発生する有料コンテンツの利用についてもルールを決めておきたいところです。一切不可とする方法もありますし、利用したい場合は保護者に相談して許可を得てからという方法もあります。
これは、アプリについてもいえることで、無料のアプリも多々ありますが、質の良いアプリになると有料になることが多いものです。もちろん勉強に必要だから有料アプリが欲しいということもあるかもしれませんが、それでも支払いをするのが保護者であるなら、やはりきちんと話をし、共通認識を持っておきたいところです。何かを購入してもスマホの中だけで完結してしまうため実態が見えにくいのですが、「お金を払って物を買う」という点では、有料コンテンツもアプリも、文房具や本など実体があるものと同じといえます。
また、犯罪に巻き込まれないためにも、プライバシーが特定できるような書き込みや写真は出さず個人情報を守る、知らない人と会う約束をしない、著作権や肖像権を侵害するような使い方をしないといったことも話し合い、必要に応じてルールを作っておきましょう。特に著作権や肖像権は、悪意なくしたことが法律に抵触してしまった……ということが起こりがちです。著作権や肖像権とはどんな権利なのか、スマホを持つ機会に子供と一緒に勉強してみることも意義があるのではないでしょうか。
ルールを決めたら、ルールを守らなかったとき、守れなかったときにどうするかの約束、いわゆるペナルティについても決めておきましょう。ペナルティがないと、ルールを守らなくても「なあなあ」ですんでしまい、結局は意味をなさないルールになってしまいます。
ルールを守れなかったら一定期間スマホの使用を禁止するでもかまいませんし、もっと厳しく「ルールを破ったらスマホは没収」というルールもありかもしれません。
「言った、言わない」の論争を避けるために、ルール、ペナルティについては書面に残し、いつでも確認できるようにしておくことをおすすめします。
ただし、あくまでも一方的に押しつけるのではなく、子供と保護者でよく話し合い、双方が納得することが大切です。なぜならば、ルールは子供を縛りつけるためのものではなく、安全に安心してスマホが利用できるようにするもの。まずは、その気持ちを子供に伝えていきましょう。
また、高校1年生から2年生に、2年生から3年生に、学年が上がるタイミングでルールを見直し、少しずつ制限をゆるめていくという方法もあります。
いずれ子供は独り立ちするもの。最初は保護者が管理しつつも、少しずつ子供自身が判断してスマホを扱えるようなることを目指してください。
高校生におすすめのスマホ
高校生がスマホを使うときに必要な制限、注意点や決めておきたいルールについてお伝えしてきましたが、それは決して「スマホを持たせないほうがいい」ということではありません。スマホのリスクを子供と保護者で確認したうえで利用しましょうということです。大学生、社会人、これから先、スマホの必要性は高まりますから、スマホを使う経験を積んでおくことも社会勉強のひとつ。
そのことをふまえ、高校生のおすすめのスマホについて見ていくことにしましょう。
高校生に人気のスマホは?
スマホには、大きく分けるとiPhoneとAndroidがあります。Androidは各メーカーからさまざまな機種が出ていますが、iPhoneの端末を製造しているのは1社だけです。
総務省「我が国における青少年のインターネット利用に係るフィルタリングに関する調査(2021年4月20日発表)」では、スマートフォンを利用している青少年(高校生以外も含む)の内 55.2%が iPhone を利用していることがわかっています(それ以外の44.8%がAndroid)。
また、民間の調査では、高校1年生のiPhone利用率が60%を超えているという調査結果もあり、高校生にはiPhoneの方がやや人気があるといえそうです。
高校生に持たせて安心なスマホは?
安心という点でいうと、お伝えしてきたようなリスクを回避する意味でも、フィルタリングの設定など、保護者が管理しやすいスマホということになります。保護者がiPhoneを所有するならiPhone、AndroidならAndroidと、保護者と子供で機種を揃えると、その点がとてもラクです。
高校生のスマホの費用を安くする方法
高校生に人気の高いiPhoneですが、ちょっと気になるのが、端末の価格の高さ。Androidも、性能の良いものは高価格ですし、家計の負担を考えると、できるだけ費用は安く抑えたいところです。そのようなときには、ぜひ格安スマホや格安SIMを検討してみてください。
格安スマホでいうと、例えばトーンモバイルの「TONE e21」。手ごろな価格なのに高性能で、異次元のコストパフォーマンスを実現しています。プロ級の画質の写真が撮れ、セキュリティ面でも安心という当機種の機能を簡単にご紹介しましょう。
TONE e21には高性能のCPUが搭載されています。よく「格安スマホは動作がよくない」といわれますが、サクサク動いてストレスとは無縁。バッテリーは大容量で持ちがよく、急速充電にも対応しています。
さらにすごいのが、スマホに問題が生じたときに、購入した際の箱の上に置くだけで修復できるというサポートです。これなら、初めてスマホを持つ高校生でも安心して使うことができます。もちろん、店舗のサポートも充実しているので「箱の上に置いたけれど解決できない」というときの対応も問題はありません。スマホ画面も見やすく、生体認証は顔と指紋のダブルでできるなど、充実のセキュリティを誇ります。
トーンモバイルの格安SIM 「TONE SIM(for iPhone)」なら、保護者のiPhoneをおさがりとして使わせることもできます。月額1,500円(税込1,650円)から利用でき、おさがりを使えば端末代はかかりません。
ほとんどの高校生がスマホを持っている昨今。勉強にも役立ちますし、急ぎの連絡もスマホがあると便利です。ただ、便利さの裏には、リスクも潜んでいます。スマホを持たせる際は、子供が事件や事故に巻き込まれたり、高額な請求をされたりすることのないよう、子供と保護者でよく話し合うようにしましょう。
高校生に選ばれることの多いiPhoneは、端末が高いのがネックですが、TONE SIM (for iPhone)を利用すれば費用を抑えることができます。TONE e21も、安価で使い勝手抜群のスマホです。ぜひ、検討してみてください。