中学生に持たせるスマホはiPhoneかそれともAndroidがいいかメリットデメリットを解説

中学生に持たせるスマホはiPhoneかそれともAndroidがいいかメリットデメリットを解説

子供が中学生になったタイミングで、スマホ(スマートフォン)を持たせることを検討する保護者も多いでしょう。スマホを大別すると、iPhoneとAndroidがありますが、中学生のわが子に持たせる場合、どちらがいいのでしょうか。この記事で、それぞれの特徴、メリットやデメリットについて解説していきます。

中学生のスマホはiPhoneとAndroidどちらが多い?

まずは、中学生の現状から見てみることにしましょう。中学生が持っているのは、iPhoneとAndroid、どちらのほうが多いのでしょうか。

東京都の「家庭における青少年のスマートフォン等の利用等に関する調査(2021年4月28日発表)」によると、令和2年度における東京都内の中学生のスマホ所有率は79.8%です。
あくまで東京都のデータであり地域によって違いはあるでしょうが、7~8割の中学生は所有していると考えてよいでしょう。

総務省「我が国における青少年のインターネット利用に係るフィルタリングに関する調査(2021年4月20日発表)」では、スマホを利用している青少年(中学生以外も含む)の内 55.2%が iPhone を利用していることがわかっています(それ以外の44.8%がAndroid)。

あくまで青少年全体の数字であり、中学1年生だけで見るとAndroidの利用率が高い(逆に高校1年生で見るとiPhoneの利用率が高い)といった民間による調査結果もあります。

このように、どちらかの利用率が圧倒的に多いといったわけではなく、子供が気にするのはあくまで「周りの友達がどちらを使っているか」となる場合が多いでしょう。最初Androidを持たせても、後から(周りのみんなが使っているから)やっぱりiPhoneにしたいと子供から言ってくる可能性も十分にあります。

中学生に持たせるスマホに必ず欲しい機能

中学生の子供に持たせるスマホを選ぶにあたって、まずは保護者として必ずつけておきたい機能について考えてみましょう。無防備にスマホを持たせてしまうと、インターネットやSNSを通じた事件や事故に巻き込まれてしまう恐れがあります。

そればかりではありません。子供が好き放題にアプリの購入をしたり、ゲームに課金をしたりといったことで、高額な請求をされることも実際に起きています。そういった事態を回避しながらスマホの使い方を子供に覚えさせていくことも、保護者の役目となってくるのです。
それでは、最低限、つけなければいけない機能、つけておきたい機能について話を進めていきましょう。

フィルタリング

まず挙げられるのが、フィルタリングです。
2017年に「青少年インターネット環境整備法」という法律が改正され、2018年2月から施行となっていますが、この法律において、インターネット利用状況を適切に把握すること、青少年有害情報フィルタリングソフトウェアの利用その他の方法により管理すること、適切に活用する能力の習得の促進に努めることなどが保護者の責務とされています。

そしてスマホを18歳以下の子供に持たせる場合、販売事業者によるフィルタリングサービスの必要性についての説明、フィルタリングサービスの提供などが義務とされています。

いくら大人びてきたといっても中学生は保護者を必要とする年齢で、社会常識もまだ十分に身についてはいません。安全にスマホを使うためには、中学生には不適切なサイト、教育上好ましくないサイト、有害なサイト、詐欺などの犯罪につながるサイトを判別し、アクセスや閲覧ができないようにブロックするフィルタリングが必要不可欠です。さらにフィルタリングでは、年齢制限のあるアプリ、高額なアプリ、課金されるアプリ、有害なアプリを使えなくしたり、インターネットの利用時間に制限をかけたりすることもできます。

スマホは便利なツールですが、利用にはリスクも伴います。中学生のうちはフィルタリングをかけ、適切な使い方ができるように保護者が導いていくことが、重要だといえるでしょう。

利用制限

上記のフィルタリング機能で設定することもできるのですが、スマホの利用時間をあらかじめ決めて設定しておくなど、スマホの利用しすぎによる睡眠不足やスマホ依存にならないための対策もしておきましょう。
例えば、夜9時から朝7時までの時間帯は通話機能や最低限必要なアプリ以外は使えないように設定すれば、夜更かしの心配が少なくなります。曜日ごとに時間が設定できる機能を持った端末やアプリもあり、利用することで平日は制限時間を短めに、休日は長めにと、現実に即したコントロールも可能です。

位置情報の確認

位置情報の確認ができるから子供にスマホを持たせるという保護者の声も、多く耳にします。たしかに、中学生になると部活動に参加することもありますし、友だちどうしで外出する機会も増えます。塾や習い事で、これまでより帰りが遅くなることもあるでしょう。また、大規模な自然災害が増えていますし、思いもよらない事故や事件に巻き込まれる可能性もあります。そんなとき、「帰りが遅い、でも連絡がとれない」というような事態になると、心配ばかりがつのることに……。
しかし、居場所がわかれば、手の打ちようがあります。便利な時代だからこそ、子供の行動をしっかりと把握し、安全を確認していきましょう。

ここまでお伝えした3つの機能に関しては、iPhone、Android、どちらでも設定ができるようになっています。その点での差はありませんので、どちらを選んでも大丈夫です。

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中学生のスマホをiPhoneにするメリット

それでは、iPhone、Android、それぞれにメリットとデメリットを見ていくことにしましょう。まずは、iPhoneのメリットからです。

中学生が使うという前提で考えた場合、大きなメリットとして、アプリ使用に関するセキュリティの高さが挙げられます。
というのは、iPhoneのOSはApple社が提供するiOSのみで、iOSで使えるアプリはApple社の厳しい審査を経ないと世に出すことができません。iOSで使えるアプリの販売サイト、App Storeに並ぶことがないのです。
パソコンでいえば、ウイルスを仕込んだ悪質なソフトが出回ったりしますが、そのようなアプリをインストールしてしまう危険性が、かなり低くなるといえます。フィルタリング機能を用いれば防げることでもありますが、ものすごいスピードで技術が進歩している昨今は、どこに落とし穴があるかわかりません。アプリの販売場所の安全性が高く、自衛につながることは大きなメリットといえそうです。

そのほか、高校生以上になると利用率が高くなる傾向にあることもメリットかもしれません。利用率が高いということは、操作方法など疑問があれば教わりやすいということ。そのほか、スマホケースやアクセサリーの類も種類やデザインが豊富です。iPhoneは、初代の発売当初から操作のわかりやすさも一貫して追求してきました。直感で操作できる点も、メリットといっていいでしょう。

もうひとつ、保護者がiPhoneを使っているのであれば、標準の機能でGPSやペアレンタルコントロールの機能が利用できます。これもメリットのひとつです。
GPSは、先ほど説明した「欲しい機能」のうち「位置情報」に対応していますし、ペアレンタルコントロールは、子供が持つスマホを保護者が管理できる機能です。具体的には、先ほどお話したフィルタリング、利用時間の制限、アプリのダウンロード制限など。

「管理」というとしめつけのように感じられるかもしれませんが、現実問題としてWebサイトひとつとっても、中学生が見るにふさわしくないサイトは、無数にあります。巧妙に作られたフィッシングサイトなど、無防備のまま子供を送りこむのは、あまりにも危険です。子供が犯罪や事故に巻き込まれないよう、また、悪意を持つ人たちと関わりを持たないようできる体制が整っていることは、保護者にとってはありがたいことともいえます。

中学生のスマホをiPhoneにするデメリット

iPhoneのデメリットとして多くの人が挙げるのが、端末の価格の高さです。中学生の持ち物として購入するには、ちょっと躊躇する値段といえるかもしれません。
ただ、これは最新機種の話です。いわゆる型落ちした機種を選べば多少は価格も下がります。また、保護者が新機種に買い替え、子供はそのおさがりを利用するようにすれば、出費はおさえられますし、実際にそうするケースも多いようです。

もうひとつデメリットがあるとすれば、保護者がAndroidのスマホを利用している場合です。お互いがiPhoneなら遠隔操作でフィルタリングや機能のロックをかけることができますが、保護者がAndroidだと、スムーズにはいかないことがあります。

中学生のスマホをAndroidにするメリット

次に、Androidについて見ていきましょう。

Androidにするわかりやすいメリットは、機種およびデザインが豊富なことです。端末を製造しているメーカーも多く、格安スマホなど、比較的安価な端末が数多く出回っていることもポイント。中学生、高校生は、「格安スマホでスマホデビュー」というケースも多いようです。

もうひとつのメリットが、自分仕様にカスタマイズできること。カスタマイズ機能はiPhoneには基本的にないので、「カスタマイズしたいからAndroidにした」という声も多く耳にします。ホーム画面の見た目や機能を編集したり、アイコンの位置を自由に変えたりもAndroidなら簡単にできます。また、だいたいの端末にSDカード(microSDカード)スロットがあるので(iPhoneにはSDカードスロットがない)、容量不足への対応がしやすいこともメリットといえそうです。
カスタマイズもSDカードも、中学生には必要のないことかもしれません。しかし、長い目で見れば、早いうちからいろいろと覚えておいて損はないはずです。

中学生のスマホをAndroidにするデメリット

デメリットを挙げるなら、機種によって性能や操作方法が違うことがあげられるでしょう。iPhoneはApple社製のみですが、Androidはメーカーごとに独自の機種が販売されています。機種が豊富にあり、自分好みのスマホを探すという点ではメリットなのですが、他の人に使い方を聞いても話がうまく合わないといったことも起こりえます。

さらに、Androidのアプリは、Google社が運営するGoogle Playを通してダウンロードしますが、App Storeよりも審査が早く、審査基準が甘めだといわれています。つまり、セキュリティ面では若干の不安が残るということ。中学生の子供に持たせるのであれば、フィルタリング等の機能で、きちんと管理することがポイントといえそうです。

中学生に持たせるスマホはiPhoneとAndroidスマホどちらがよい?

ここまでお伝えしてきたように、それぞれにメリットとデメリットがあり、一長一短。そのことをよくふまえたうえで、基本的には保護者と同じ機種を選ぶのが妥当な線といえそうです。そうすれば操作方法や使い方を共有することができますし、フィルタリングなどの設定もスムーズにできます。

なお、フィルタリングに関しては、どのような制限をかけるか、どんな内容を保護者が把握するか、事前に子供と話し合い、お互いが納得できるようにしておくことが大切です。そのためにも、インターネットやSNSの基本的な知識について、危険な側面も含めて教えておくといいのではないでしょうか。
子供のほうがすでに情報を持っていて「そんなこといわれなくてもわかっている」ということもあるかもしれませんが、やはり子供を守るのは保護者の役目であり責任です。
「1日の利用は1時間まで」「SNSの登録は保護者に相談して許可をもらってから」「食事中はスマホの電源を切る」「学校には持っていかない」など、必要に応じてわが家なりのルールを決めておきましょう。ルールを守れなかったときのペナルティについても、書面に残しておくと効果的です。
iPhoneでもAndroidでも、スマホを持つうえで大切なことは、安心して利用できる環境を整えることだといえます。

中学生になった子供のスマホ選び。iPhoneにするかAndroidにするか迷ったときには、ぜひお伝えしたことを参考に考えてみてください。一長一短ありますし、保護者がどの機種を使っているかで選ぶ観点も変わってくるはずです。なお、トーンモバイルなら、iPhoneを選ぶこともAndroidを選ぶこともできます。お子さんにスマホを……というときには、ぜひともご検討ください。