敬老の日を目前に控えた2017年9月15日、トーンモバイル株式会社からシニア向けの新しい機能の発表会が行われました。
通信事業者で初めて標準搭載されたという今回の新機能。“特殊詐欺”と戦うスマホが備え持つ2つの機能「あんしん電話」「あんしんインターネット」とはいったいどのようなものなのでしょうか?発表会の様子と合わせて、ご紹介していきます。
新機能を作るきっかけとなった“シニア世代の現実”
トーンモバイルは、創業当初から「社会問題」をテクノロジーで解決するという目標を掲げ、多くの課題に取り組んできました。
子どもの健全な発育のために作られた子ども見守り機能「TONEファミリー」はスマホサービスとして初めて、東京都から認定され、端末は全国子ども会連合会の推奨商品として認定されていいます。
また、2017年夏には子育てママ人気の女性誌『VERY』と「中学生になるまでは、夜10時から朝6時までの間、TONEのスマホは使えません!」というTONE×VERY宣言を発表しています。
「小学生のスマホは夜10時まで」今尾編集長が語る、「TONE×VERY宣言」の舞台裏
そんなトーンモバイルが、新たなステップとして取り組むのが「シニア世代」の社会問題。現在、約6000万人いるシニア世代が直面しているのが「特殊詐欺問題」です。
特殊詐欺とは、オレオレ詐欺や架空請求などの「振り込め詐欺」のように、不特定多数の方に対して電話やメールを使って直接対面することなく行う詐欺のこと。警察庁によると、平成28年度の認知件数は14,154件で、被害額は406.3億円に及んでいます。
日々、多種多様な手口が次々と生み出され、騙される方が後を絶たない状況。そして、その被害者の約8割が65歳以上の高齢者なのです。
「そんな問題に真っ向から戦うため、トーンモバイルはテクノロジーを使ってシニアの特殊詐欺被害を撲滅することを目標にし、シニア向けの新機能開発を行ってきた」とトーンモバイルの代表取締役、石田宏樹は語ります。
では実際に搭載された新機能とはどういったものなのでしょうか?
業界初!標準サービスとして実装されたシニア向けの「安心・安全」な機能とは?
今回の発表会で強く伝えていたのは「安心・安全」というキーワード。データベース、人工知能などトーンモバイルの技術力を駆使して開発した機能を早速解説していきましょう。
まずは電話詐欺を未然に防ぐ「あんしん電話」
「あんしん電話」は、危険と思われる電話番号から電話がかかってきた場合に、注意を促してくれる機能。着信画面に「危険な可能性のある着信」と大きく表示され、お知らせしてくれます。
この迷惑電話であるかどうかを判定するためのデータベースは、トビラシステムズ株式会社(以下「トビラ社」)が独自に作製した迷惑電話番号リスト(以下「リスト」)により構成され、リストは毎日更新されます。なお、リストに登録されている電話番号であっても、利用者が自身の端末の電話番号帳に登録されている電話番号は安全な相手先として判定し、着信時の警告表示は行いません。トビラ社は警察庁及び各県警察本部の一部から特殊詐欺等に利用された実績のある電話番号の提供(以下「警察提供番号」)を受け、警察提供番号とリストにより構成されたデータベースを使用する固定回線向け迷惑電話フィルタサービスを展開しています。リストには、警察提供番号の全ては含まれませんが、一部警察提供番号と同一の番号が含まれています。
しかし、トーンモバイルは日々、様々な手口が生み出される特殊詐欺の現場に対抗するには、すでに使われた過去のデータだけでは不十分だと考えています。まだ警察のデータベースに登録されていない特殊詐欺にも対抗するため、今後は「TONEあんしんAI」という機能で特殊詐欺によく使われる電話番号のパターンを導き出し、新しく学習する能力も開発予定のようです。今後、24時間以内に起こった新しい詐欺犯罪にも瞬時に対応できるようになるかもしれません。
より安心なブラウザ検索に「あんしんインターネットLite」
「あんしんインターネットLite」も、先ほどの「あんしん電話」と同じく、通信事業者として初めて標準サービスとした機能です。シニア世代全ての人が安心してインターネットを使えるようになっています。
アルプスシステムインテグレーション株式会社のフィルタリングを利用することで、トーンモバイル指定のブラウザからWEBサイトを閲覧するときにワンクリック詐欺や偽サイトが疑われる場合、不法やアダルトコンテンツなどが表示されている場合閲覧を制限します。そうすることで、より「安心・安全」にインターネットを楽しむことができるのです。
“自分ごと化“できていないというのが、シニア世代が詐欺被害にあってしまう大きな理由。「自分は詐欺にひっかからないから」と考えている層にも、「あんしん電話」と「あんしんインターネットLite」を標準サービス化することで、特殊詐欺被害を未然防止に貢献していくようです。
シニア世代がスマホと上手く付き合えるおすすめ機能4つ
はじめてスマホを持つシニア世代にとって、新しい機器を使うのは「使いこなせるかしら?」などといった不安がつきまとうもの。トーンモバイルの端末”TONE”には、そんな不安を払拭できるサービスもあります。
うっかり忘れ防止、緊急連絡用にも便利な「お知らせシール」(11月より販売予定)
新機能として同じく発表されたのがこの「お知らせシール」。ICチップが内蔵されているシールにトーンモバイルのスマホ”TONE”をタッチするだけで、登録されている番号への緊急連絡や特定のアプリの起動をすることができます。
スマホの使い方をうっかり忘れてしまった、そんな時にも役に立ちそうなお知らせシールの機能。良く使うアプリのシールには名前を書いて貼っておくと便利そうです。
また、お風呂場など部屋のいたるところに貼っておくことで、もしものことがあった場合も連絡をすることが可能になるでしょう。
初期設定が写真を撮るだけで終わる!「撮るだけ設定」(10月18日より順次アプリ配信予定)
初めて購入した時は、スマホの設定をどうやれば良いのか分からないもの。まだ使いこなせてない時にとても心強い味方になってくれるのが、この機能。
「ホーム画面のデザインはどうするか?」「着信音はどうするか?」「検索方法は文字入力か、音声入力か」など自分好みの設定項目にチェックを入れ、専用アプリのカメラで撮影すると、AIが文字を認識して自動で設定をしてくれます。
プライバシーが守れる「ゆるやか見守りモード」
子どもと離れ、一人暮らしをするシニア世代には「自分に何かあったらどうしよう」「何かあった時にすぐ分かるように、家族に見守って欲しい」というニーズがあります。実際、その需要と共に様々な見守りサービスが増えてきており、その市場規模は2014年には142億円にも上っていると言われています。
トーンモバイルが提供するスマホサービスの、TONEファミリーオプションの中で見守り機能があります。この見守り機能は、子端末の立ち寄っている場所の細かい住所や、歩いているか乗り物に乗っているかまで分かるもの。子どもの見守り機能としては良いものですが、シニア世代からすると、自分のプライバシーが守れず、使いにくいものでした。
そんなシニア世代の要望に寄り添ったのがTONEファミリーオプション「ゆるやか見守りモード」という機能です。この機能は、自分のいる場所を市町村などの広域なレベルで知らせることができるので、自分のプライバシーも守りつつ見守ってもらうことができます。
面倒だったスマホの説明が遠隔操作でできる!「家族サポート」
初めてスマホを持ったシニア世代に操作方法を聞かれることも多いでしょう。しかし、スマホに慣れていないうちは何が分からないのかの説明もままならないもの。教える側としても、電話口などでは説明しづらく面倒なものでした。
しかしこの「家族サポート」を使えば、自分のスマホやパソコン上で相手のTONEを同期させ、遠隔操作でアプリのダウンロードやカメラ撮影をすることが可能です。また、サポートをしてもらっている側も、目視でどんな操作が行われているか確認できるので、しっかりとスマホの使い方を学べるでしょう。
これならお互いにストレスなくスマホを利用することができますね。
「贈りスマホ」で両親にファーストスマホをプレゼントしよう
「TONE」は特殊詐欺の未然防止に貢献するヒーロー役であり、毎日の生活のそばで支えてくれる優しいサポート役のような存在。
「あんしん電話」や「あんしんインターネットLite」の標準サービス化によって、悪徳業者からの電話や怪しいサイトから身を守ることができるかもしれません。また、「お知らせシール」や「ゆるやか見守りモード」で家族に見守ってもらい、コミュニケーションを取ることもできるでしょう。「撮るだけ設定」で面倒な設定などもほとんどないですし、万が一わからないことがあっても「家族サポート」を使って誰かに教えてもらえますよ。
こんなにさまざまな機能がついているのに、月々1000円(税抜)という基本プラン料金で「安心」「安全」を得ることができるのです。敬老の日は少し過ぎてしまいましたが、シニア世代のご両親へのプレゼントとして「贈りスマホ」を考えてみてはいかがでしょうか?
[編集]サムライト編集部