格安スマホに乗り換えたいと悩んでいる人に読んで欲しい入門ガイド

通話やメールだけでなく、アプリを活用していろいろなことができるスマホ。家族や友人とのコミュニケーションからビジネスシーンまで、今やスマホは私たちの生活に欠かせないツールになってきています。

実際に、総務省の平成28年度版情報通信白書によると、スマホの世帯保有率は2010年は9.7%しかなかったのが2015年には72%にものぼっいるのです。

そんな急速にシェアを拡大するスマホですが、多くの人を悩ませるのが「月々の使用料金」。機能が充実していく一方で通信料はどんどんかさみ、ユーザーにとっては経済的負担になっていました。こうした傾向の中でここ数年、注目されているのが「格安スマホ」です。

現在、格安スマホ市場は目まぐるしく変化し、さまざまなキャリアや機種、料金体系が出てきています。今こそ、格安スマホへの乗り換えどきと言えるでしょう。

今回は、そもそも格安スマホとは何なのか?またどういった人におすすめかまで、じっくりとお伝えしていきます。

そもそも格安スマホってどんなもの?

大手キャリアで契約した時の月額料金と比べて、約半分ほどの料金で使用することができる「格安スマホ」。その圧倒的な安さが最近注目を集めていますが、そもそも格安スマホとは一般的な大手キャリアのスマホはどのように違い、その料金を生み出しているのでしょうか?

格安スマホはが、一般的な大手キャリアのスマホと同じように電話やメールなどのいろいろな機能を使用しても、大幅に安い料金で格安スマホを使える秘密は「格安SIMカード※1」にあります。

格安スマホは大手キャリアと違い、格安SIMを使用することができるので、圧倒的に安く使うことができるのです。

数年前まで、日本のスマホ業界にはSIMロック※2という制度があったため、大手キャリアで契約した人は格安スマホに乗り換えることが難しい状況にありました。

そんな中、総務省は2014年12月に「SIMロック解除に関するガイドライン」を改正し、2015年の5月には「SIMロック解除の義務化」を実施。国内の携帯通信会社は利用者から申し出があれば端末のSIMロックを解除しなければならなくなりました。

こうして消費者は、格安スマホに気軽に乗り換えることができるようになったのです。

※1 SIMカード…スマホ内部に電話番号やメールアドレスが登録されているカードのこと。

※2 SIMロック…端末を購入した携帯電話会社とSIMカードを発行した会社が一致しなければ、スマホを使用することができないというルール。大手キャリアはこのルールによって、自社のSIMカードだけを利用させることで他者への乗り換えを防ぎ、消費者は長年同じキャリアを使い続けなければならなかった。

でも、そんなに「安い」となんだか不安…。

格安スマホの最大のメリットである「安さ」。大手キャリアの平均的なプランでは、月額料金が5000円~10000円ほどかかるのに対し、格安スマホではおよそ半額の数千円で利用することができます。

しかし、その圧倒的な安さを見ると、格安スマホに対して「通信速度が遅いんじゃないの?」「使える機能が少なそう」「サポートはきちんとしてくれるの?」と不安に感じる人も少なくないでしょう。

実際に、総務省の平成28年度版情報通信白書のデータよると、格安スマートフォンのデメリット・利用しない理由は、「通信品質に不安があるから」が34.9%で1位。続いて「使い方によっては月額料金が高くなることがあるから」28.6%、「サービス内容をよく知らないから」28.4%、「サポート体制に不安があるから」22.7%という結果が出ています。

いくら毎月の使用料金が安いとはいっても、使い勝手が悪かったり、通信速度が遅くて快適にインターネットが使えなかったりすれば、格安スマホを使う気にはならないですよね。

では、実際の格安スマホの通信品質やサポート体制、サービス内容はどういったようなものでしょうか?

・通信品質はきちんとしているのか?

スマホを契約し、インターネットを使う以上、通信速度はとても気になるところ。「通信エリアが狭く、すぐに圏外になってしまわない?」「インターネットは普通に使えるの?」と考えてしまいますよね。

格安スマホを販売するMVNO会社は、大手キャリアの回線を借りてサービス提供をしています。そのため、データ通信の速度は、その格安スマホのMVNO会社が借りている回線の量や幅によって変わってきます。

大手キャリアと比べると通信速度はそれほど速くありませんが、メッセージアプリを使って友人と連絡を取り合ったりする程度なら、多くの格安スマホは問題なく使うことができます。

しかし、データ通信を多く使う動画を観たり大容量のファイルをダウンロードしたりしたい時には、高速通信用のデータ容量を別に購入する必要がある場合があります。

また、電波が通じる通信エリアに関しては、大手キャリアと同じ。ほとんどの地域で圏外になることなく、使用することができます。

・サポート体制はしっかりしている?

新しいスマホに変更した際には、誰もが不慣れな機種に戸惑ったり、分からないことがでてきたりするもの。取扱説明書を読むのは面倒だし、家族や友人に尋ねるのも気が引けます。使い慣れていないスマホを使ってインターネットで調べるのもひと苦労です。

また、スマホは精密機械ですから、うっかり床に落としてしまって破損したり、雨に濡れて故障してしまうリスクだってあります。そんな時に、しっかりした対応で手助けしてくれる会社であれば、安心できますよね。

しかし、サポート体制に関しては、人件費の削減などから手薄になっているMVNO会社もあるため、サービスの充実度はそれぞれで異なりますので、購入時に確認しておきましょう。

・機能面やサービス内容は?

現在、500社以上あるといわれているMVNO会社。今は、数多くの会社や機種があるなかで、それぞれの格安スマホを、料金の差だけでなく、機能やサービス面でも充実したものを発表し、それぞれの自社の格安スマホの良さを訴えなければならない時代です。

機能やサービス面をできるだけ削り、低価格で提供することに重点を置いているものもありますが、一方で、大手キャリアのものと大して変わらないほど機能が充実している機種もあります。

子供用のスマホやシニア用のスマホとしても十分に使える機種を打ち出しているMVNO会社もあります。

3つの不満点を解消してくれるスマホとしてひとつ挙げられるのが、TSUTAYAが販売するスマホ「TONE」。

使用しているネットワークは“docomo”のものなので、通信エリアはもちろん安心。サポート体制に関しても、電話でのやりとりだけでなく、TSUTAYAのTONE売り場の店頭にて対面で教えてもらうことができます。何か困ったことがあれば、経験豊富なオペレーターに頼ってみましょう。

また、「TONEファミリー」オプションで、Webフィルタリング機能や、時間制限機能、居場所を知ることのできるGPSなど見守り機能も充実。子供用のスマホとしてもシニア用のスマホとしても、持たせて安心の機能が充実しています。

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格安スマホって、どんな人に向いているの?

電話やメール、その他のいろいろなアプリなども問題なく使用することができる格安スマホ。では、どういった人にはおすすめなのでしょうか?以下の項目に当てはまる人は、格安スマホに乗り換えたほうが、大幅に節約できるかもしれません。

・アドレスの中に各キャリアの名前が入っているメールを使わず、メッセージアプリを利用して家族や友人とのやり取りをしている人

・インターネットに接続する時間は1日1時間程度。動画などは観ず、SNSやニュースサイトをチェックする程度

・自宅や職場にWi-Fiがあり、いつでも繋げることができる

・検討している格安スマホの使用しているネットワークが、自分が現在使っているスマホの大手キャリアと同じ人

もし、全部当てはまるという方は、さっそく購入を検討してみてはいかがでしょうか?

格安スマホに乗り換えたくなった!契約時に必ず必要なもの3つ

格安スマホの魅力が十分理解でき、上のチェック項目にもぴったり当てはまる…。そんな人は、さっそく格安スマホに乗り換える準備をしたほうがいいかもしれません。

格安スマホを契約する際に必要なものは、以下の3つ。MNP予約番号は、これまで自分が契約していたキャリアに電話かインターネット申し込みをすれば、取り寄せることができます。

⑴MNP予約番号
⑵引き落とし用のクレジットカード
⑶身分証明書

 
MNP予約番号の有効期限は一般的に15日間程度。有効期限が切れてしまったら、もう一度申請して番号を取らないといけないため、MNP予約番号を入手したらなるべく早く契約の申し込みを行う点だけ注意しましょう。

格安スマホは、もっともっと使いやすくなる

今やスマホ市場は、大手キャリアが市場を独占していた時代は終わり、格安スマホがどんどん参入してきている群雄割拠の時代。

政府としても、総務省を通して「モバイル創生プラン」という計画を進めており、“もっと自由に、もっと身近で、もっと早く、もっと便利に”携帯・スマホを使うことができる環境を整備しようとしています。

現在の格安スマホでは、高速回線はオプションサービスの場合がほとんどですが、今後、高速回線を使った格安スマホがスタンダードになるなど、新しいサービスが次々と生み出され、ますます便利になっていくかもしれません。

総務省「モバイル創生プラン」について